ソロモン諸島政府観光局ブログ

ソロモン諸島政府観光局日本事務所が運営する公式ブログです。

夜の海老狩り

ソロモン諸島には美味しい食べ物がたくさんありますが、海老もその1つ。

現地にいる間は伊勢海老と思い込んで食べていた、こちらの五色海老です。
(伊勢海老にも色々な色があるのかと思っており、すみません。)

f:id:visitsolomons:20210116123701j:plain
ソロモンの美味しいシーフード

鮮やかなブルーの魚が気になる...という方はぜひ以下ブログを参照のこと。
ソロモン諸島の食文化2 おさかな編 - ソロモン諸島政府観光局ブログ


海老ですが、町のマーケットで普通に売っています。
大きさにもよりますが、だいたい500円くらいからです。
おすすめの食べ方は、シンプルにただ焼くだけ!バターで焼くのもオススメですが、バターは冷蔵庫のあるスーパーでしか手に入らない点、申し添えます。

さて、せっかくソロモン諸島で海老を食べようということならば、「海老狩り」に行くこともできます。

これ、スリリングなことが好きな方には、すごーくおすすめです。
実は、魚や海老は就寝中が獲りやすいので、狩りは夜の海で行うのです。

私はウエスタン州のセゲ島で体験しました。
ゲストハウスのオーナーさんに「夜の海老狩り体験してみたい!」とリクエストし、その日の夜にオーナーさんのボートで、オススメのポイントに連れて行ってもらいました。

夜、真っ暗な時間、ボートで無人島付近まで移動します。
「この辺がいいよ」と、オーナーさんが言うので、勇気を出して、真っ暗な海に飛び込みます。

f:id:visitsolomons:20210116121424j:plain
真っ暗な夜の海
f:id:visitsolomons:20210116121502j:plain
こんな雰囲気


防水の懐中電灯を持って、真っ暗な海を進みます。
懐中電灯があるといっても、照らせるのは視界のほんの一部だけ。
ちょっと、いえ、けっこう怖いです。
「これじゃいきなり後ろからサメがきてもみえない...」と心配になりオーナーさんに質問した程です。
「シャークもクロコダイルも絶対にいないよ」とのこと。みなさまご安心を。

さて、お目当ての海老ですが、飛び出す槍のようなもので仕留めます。
長い棒で、パシっと引くと「シュン!」と槍が飛び出す道具があるのです。

魚や海老はたいてい、岩陰で寝ています。
なので岩陰の隙間にそーっと懐中電灯の灯りを照らし、「いた...!」と思ったら、パシっ!とやります。

f:id:visitsolomons:20210116121637j:plain
伝わりますか?


しかし...これがなかなか難しい。見つけてもなかなか命中しないのです。
日本人4人で行きましたが、全員収穫ゼロ。

ところが、ついで感覚で自分もやっていたオーナーさんが、なんと仕留めちゃいました!さすが!!

f:id:visitsolomons:20210116121659j:plain
オーナーさんが獲った瞬間


翌日、これを有難くいただきました(笑。

オーナーさんいわく、「この日は月が明る過ぎたから、難しかったよ」とのこと。
月が明るい日は、魚も海老もより暗い場所を探して、岩陰の奥の方に隠れるのだそうです。

日頃何気なく食べている食材も、自分で育てたり、獲ったりすると、どんな苦労の上にそれを味わうことができているのか、実感することができますね。

面白そう!やってみたい!と思ってくださった方へ。
ソロモンに「公式な」夜の海老狩りツアーはないかもしれません。
でもぜひ来られた際には、やりたいことをゲストハウスのオーナーさんに相談してみてください。
「じゃあ連れてってあげよう」となることも多いはず。

実際、ソロモンでは夜の魚・海老狩りはその業界の人だけがやっていることではありません。
村人はお祝いのときなどに、貴重な現金を使い、ボートのガソリンと懐中電灯の電池を購入し、夜の海へ繰り出したりします。

観光業が成熟していないからこそ楽しめることがあります。
ぜひ、能動的な旅を楽しんでみてください。

(文・早水綾野)