ソロモンの絶景1 ワールドディスカバラー
すごい景色ですね。
ソロモン諸島には太平洋戦争時の船がたくさん沈んでいますが、こちらは座礁したクルーズ船ワールドディスカバラーです。
1974年頃に建造されたこの船は、氷山のクルーズができるようにデザインされており、南極地域のクルーズなどに使われていました。
主に南半球の夏にあたる11月から2月、南極大陸からチリ、アルゼンチン、パタゴニアなどを巡航していたそうですが、3月から5月の間には南太平洋の島々を周っていたそうです。そしてまさに事件が起きたのは2000年の4月30日。ソロモン諸島クルーズ中に、フロリダ諸島の島々の間、Sandfly Passageというポイントにて、海図に載っていない岩礁に乗り上げ、傾いてしまいます。
首都から駆けつけたフェリーのおかげで乗客は無事救助されたため、幸いケガ人などは出ていません。
そして乗客避難後に、沈没を避けるべくロデリック湾に移動されています。
その後、オーストラリアからサルベージ専門の会社が現場調査にきていますが、結局回収はせずに帰ってしまったそうで、それ以来、船はこのまま置き去りになっています。これまでに重油漏れや汚染物質の流出は発見されていないとのこと。でも船体は錆びてきているし、海に影響はありそうで心配ではありますが...。
近くの住民はどう思っているのだろう…?という疑問も残りますが、今では観光名所の1つとなっていることもあり、悪いことばかりでないことを願います。
実際、ホニアラからボートで行けるのでアクセスも悪くありません。
「でも今ソロモン行けないじゃん」と思われた方、Google Mapに’MS World Discoverer’と打ち込んでみてください。
その船体を、なんと衛星写真でも確認することができます。
(文・早水綾野)
参考:
The Dead Cruise Ship World Discoverer - Incident Photo of The Week
WORLD DISCOVERER Shipwrecked in a remote bay of the Solomon Islands
Sandfly Passage, Solomon Islands Tide Station Location Guide
Sandfly Passage Map - Solomon Islands - Mapcarta