ソロモン諸島の食文化1 おいも編
こんにちは!元ソロモン在住早水です。
先日日本いも類研究会の「ソロモン人はさつまいもの消費量が世界一!」というデータをTwitter でご紹介しましたが、今回はソロモンの主食であるいも類について書きたいと思います。
我々にとってお馴染みのサツマイモは、ソロモン人にとってもいちばんお馴染み。よく食卓(といってもソロモンの家庭では卓上ではなく床に直置きのことが多いですが)に登場します。
2番手くらいなのはキャッサバ。細長いかたちが特徴的なこのおいも、おそらくみなさまもご存知ですね。近年日本で大流行のタピオカの原料です。キャッサバから取り出したでんぷんがタピオカであり、それを粒上に加工したものがタピオカパールです。ちなみにソロモン人の大半はタピオカミルクティーの存在は知らないのではないかと思います。
さて、3番手くらいなのはタロイモとヤムイモです。白と紫があるタロイモは、里芋に煮たお味。ヤムイモは長芋に似ていて、私は現地でお好み焼きを作るときに入れていました。ソロモン人はタロとヤムが大好きなのですが、首都ではサツマイモやキャッサバより少し値がはるため、ちょっとしたご馳走的な立ち位置です。
基本焼いたりふかしたりですが、手の込んだ調理をされることもあります。その名もモツ!内臓ではありません。お肉でもありません。Motuという伝統的な石焼きの方法なのです。
このように、熱した石とバナナの葉を重ねて、魚や肉、そしておいもなどをじっくり調理します。
モツで作られるおいもの料理は、その名もプディング!おやつではありません。甘くもありません。主食です。
おいもをココナッツミルクと混ぜて捏ね、ケーキのようにかたちを整えて、モツします。さつまいもやタロイモで作られます。
こちらがプディング!(首都でいただいたものなのでサラダなどが入ってますが、サラダはソロモンのローカル料理ではありません。)
観光でお越しの際、ホテルの食事でプディングが振る舞われることはないと思いますが、プディングは首都のマーケットのお惣菜コーナーのようなところに売っています。(お惣菜コーナーは奥の方、海方面に歩いた方面にあるので探してみてください。)ローカルなお味を楽しんでみたい方は、ここでぜひ焼き魚と一緒に買ってみてください。魚とプディング、外国人にとって不思議なこの組み合わせをあなたが楽しめたならば、かなりハイレベルな領域でソロモンを攻略しているといえるでしょう!
(文/早水綾野)