ソロモン諸島政府観光局ブログ

ソロモン諸島政府観光局日本事務所が運営する公式ブログです。

「固有種の宝庫」ソロモン諸島

こんにちは!
いつもTwitterやブログを見てくださっている皆さんなら、ソロモン諸島が自然豊かなことはご存じですよね!誰もいないビーチ、澄んだ海ときれいなサンゴ礁、どこまでも続く地平線…。行きたくなっちゃいますね(笑)。

自然豊かなソロモン諸島、実は周辺国に比べて「現存種に占める固有種比率」が高いのです!
本日は、そんな自然豊かなソロモン諸島に、①どれほど固有種が多いのか、②なぜ固有種が多いのか、③どんな固有種がいるのか、について解説したいと思います!

①どれほど固有種が多い?
ソロモン諸島の「現存種に占める固有種比率」について周辺諸国と比較してみましょう!
表1を見てください。各国の現存種の数、その中の固有種、絶滅危惧種の数がまとめられています。(データが少し古いため、現在の数字とは多少の差があるかもしれません。)
ソロモン諸島周辺諸国に比較して、固有種が多いですね!特に哺乳類の固有種比率(21種/53種)はすごいですね。後半では、近年発見された伝説の哺乳類をご紹介しますよ!


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引用:環境省(2010)「ソロモン諸島ウェスタン州:ソロモン諸島住民の多様な二次的自然利用」


②なぜ固有種が多い?
固有種が多いことは分かりましたが、なぜ多いのでしょうか?
様々な要因が考えられますが、一説にはソロモンの人々の暮らし方が影響しているといわれています。現在は都市部などの開発が進みつつありますが、少し離れた地域では、「手つかずの自然」が残っています。私たちから見ると、開発されていないという点で「手つかずの自然」ですが、実は多くの自然が祖先の時代からずっと「利用され続けてきた自然」なのです。現地では土地利用の分類があり、自然の循環に則って暮らしています。

※「利用され続けてきた自然」とは?
この「利用され続けてきた自然」は一次林、二次林、祖先の二次林の3つに分類されます。
一次林は住民によって耕作がされていない森のことで、住民は生活に必要なものがあるときだけ立ち入ります。
二次林は現在の世代が伐り開き、農耕等を行っている土地のことです。しかし、日本の定住農耕とは違い、ソロモンの農耕は土地を移動させながら行うことが多く、古い二次林は徐々に使われなくなります。このため、何十年かが経つと、元の森林に近い形になり、祖先の二次林となります。しかし、一度人為的に手が加えられた「祖先の二次林」は、手の加えられていない一次林とは植生が異なり、住む生物も変化するのです。

自然が「利用され続けてきた」おかげで同じ地域にも異なる植生の森があり、自然と生物多様性にあふれる環境が保たれていることで、古くからの固有種が守られているのですね!


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写真:村の様子(イサベル島上空)


【少し閲覧注意】

③どんな固有種がいる?―語り継がれてきた伝説の哺乳類―
この章では具体的に、ソロモンにいる珍しい生き物をご紹介します!
今回は現地で語り継がれてきた伝説の哺乳類として、「ビカ」という大ネズミをご紹介します。「ビカ」は体重が900グラムもあるネズミで、熱帯雨林の樹木に暮らしています。

「ビカ」の存在自体は、昔からソロモンの人々に語り継がれていました。現地では「2本の前歯でココナツの殻を破って穴を開ける」ことなどが知られていましたが、長い間発見されていませんでした。

1992年、小さな穴から果肉を取り出されたココナッツの殻が発見されます。2015年には、民間企業が伐採した木から1匹が見つかりましたが、間もなく死んでしまいました。しかし…、2017年、米国の研究チームによって生きた状態の「ビカ」が発見されました!この発見によって国際自然保護連合(IUCN)の「レッドリスト」などへの登録が行えるとのことです!

www.cnn.co.jp
URL:今回発見された大ネズミ「ビカ」

今回は語り継がれてきた大ネズミ「ビカ」を紹介しました!
現地の人々は存在を知っていたということは、長い間人と共生してきた生き物の一つなのかもしれませんね…!
これからもソロモンの美しい自然が続きますように…。

(文:井澤大樹)

参考文献
環境省 里なび「ソロモン諸島ウェスタン州:ソロモン諸島住民の多様な二次的自然利用」、https://www.env.go.jp/nature/satoyama/satonavi/initiative/kaigai/604.html
・CNN.co.jp 「新種の大ネズミ「ビカ」、ソロモン諸島で発見」、https://www.cnn.co.jp/fringe/35107909.html

ソロモンのビーチスポット1 -ロビアナラグーン-

コロナが明けて、海外旅行が自由にできるようになったら、どちらにバカンスに行きたいですか?
今回は、皆さんに自由に旅行できるようになったら是非1番に訪れてほしいソロモン諸島の、訪れるべきビーチスポットの一つ、『ロビアナラグーン』の紹介をしていきます。

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この美しい絶景を楽しめるロビアナラグーンはソロモン諸島の西部に位置するニュージョージア島の最大の町、ムンダにあります。ムンダまではホニアラから約1時間のフライトです。

ここでいくつかムンダの豆知識を紹介します!!
まずは空港について。実はムンダ空港は1942年に日本人によって最初に設立されました。その後はアメリカによって引き継がれ今に至りますが、最初から使われている滑走路が今でも使われています。
次はムンダに拠点を置く会社について。ムンダ近郊のノロには、Soltunaというツナ缶で有名な会社の工場があります。この会社、なんと日本の大洋漁業(現マルハニチロ株式会社)が1971年にツラギ島に作った海岸拠点がもとになっています。
ムンダも、日本と繋がりの深い土地の一つですね。


ロビアナラグーンに話を戻します。
ロビアナラグーンの魅力は何と言っても透き通った海と色鮮やかなサンゴ礁です!また、運が良ければカメの群れに遭遇できるかもしれません!そのため、世界有数のダイビングスポットとしてとても有名なのです!ダイビングではサンゴ礁や様々な魚たち以外にも、海の中の第二次世界大戦中の難破船をみることができます。ダイビングだけでなく、シュノーケリングやボート、SUPなどの様々な海の楽しみ方があります。

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さらに、ロビアナラグーン周辺では、真っ白なビーチ、生い茂る緑の自然、赤い美しい夕日も堪能できます。
どうでしょうか?こんなにも魅力的なロビアナラグーンに今すぐにでも行きたくなりましたか?ぜひ、近いうちに訪れてみてください。

(文 上田悠奈)

<ムンダのダイビングツアー情報> (英語のみ)
・Dive Munda
http://www.divemunda.com
・Dive Planit
https://www.diveplanit.com/destination/munda/




参考:
https://www.tripadvisor.com/ShowUserReviews-g317045-d447296-r418685827-Roviana_Lagoon-Munda.html
https://www.inspirock.com/solomon-islands/munda/roviana-lagoon-a316998617
https://www.flysolomons.com/provinces/western-province/munda

女子マラソン出場、シャロン選手

Team Solomonの選手紹介、最後は女子マラソンに出場するシャロン・フィリスア選手です。

シャロン選手は27歳のママさん選手。三選手の中で唯一2016年のリオ五輪にも出場したベテラン選手で、今回の三選手の中でもリーダー格になります。個人的予想ですが、開会式入場行進の旗手はシャロン選手が務めるんじゃないかと睨んでいます。

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サモアで開かれたパシフィックゲームズにて旗手を務めるシャロン選手


シャロン選手はソロモン諸島のアスリートの中でも特に今回の東京オリンピック出場を一番楽しみにしていたひとりでした。初めての訪日に向けて日本語の勉強もしていたんだそうです。でも残念ながら2020年3月に延期が発表され、ショックを受けたシャロン選手は目標を失ってしばらくはスランプが続いていたんだそうです。

じつはソロモン諸島、二十歳を過ぎると女性は結婚するものだという社会通念がまだ広く残っています。そして、結婚したら当然家庭に入って家族の世話をすることが仕事、女がスポーツ続けたいなんて何考えているの?的な雰囲気があります。

そんな中でシャロン選手は、結婚しても、子どもができても競技を続けることを選択しました。彼女のコーチは「粘り強さ、頑張りきる根性は、自分が見てきた選手の中でもピカイチ」と評していましたが、幸い家族の理解もあって今も陸上選手として第一線で活躍しています。そして「そんな彼女が活躍する姿を、あとに続く若いアスリートや周囲の人たちが見ることで、少しでもソロモン諸島のスポーツ環境が変わっていってほしい」とスポーツ関係者は期待しています。そんな彼女にとって、大きな目標だった東京五輪の延期は大きなショックだったようです。


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日頃の練習風景


今年に入り、徐々に五輪が近づいてくる中、いち早く男女を通じてただひとりの陸上代表に内定したシャロン選手は、再び意欲的に練習に取り組んで、今回の女子マラソン出場を勝ち取りました。じつは希望していたマラソンで出られるかどうかはギリギリまで不透明で、もしかしたら5000mになるかもしれないと言われていましたが、5月末にマラソン出場にGOが出たときには飛び上がって喜んでいたそうです。

ソロモン諸島からオリンピックのマラソンに出場するのは史上初。持ちタイムは3時間8分56秒で、参加選手の中でも一番下のクラスかもしれません。3時間を切ることを目標に、少なくとも自己ベストは更新したい、と練習に励むシャロン選手にとっては、北海道とはいえ真夏の日本、記録を出すには厳しい条件です。でも常夏の国ソロモン諸島の選手ですから、暑さは慣れたもののはず。

ぜひ2年越しの夢だった日本でのマラソンで、満足できる走りを見せてくれることを期待しています。
女子マラソンは8月7日(土)午前7時スタートです。

Go! Sharon! Go!

(文責:ソロモン2020応援団 垣永亮平)

女子重量挙げ55kg級出場、メリー選手

ソロモン諸島オリンピック選手の紹介、今回は女子重量挙げ55kg級に出場するメリーキニ・リフ選手です。

メリー選手はマライタ島出身の26歳。友だちに誘われてウェイトリフティングの練習に体験参加して重量挙げの魅力にとりつかれ、本格的にトレーニングを積むようになりました。

ウェイトリフティングはソロモン諸島が初めてオリンピックに参加した1984年ロサンゼルス五輪から延べ7名のオリンピアンを輩出している、いわばソロモン諸島では伝統的な競技です。

でも実際は、他の競技同様ソロモン国内ではあまり練習環境が整っているとは言えず、選手たちは練習場所と用具の確保に四苦八苦しています。


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ちょっと話はそれますが、太平洋の島々のウェイトリフティング普及の歴史を語る上で忘れてはいけないのが、現在オセアニアウェイトリフティング連盟会長を務めるポール・コファさん。1984年大会男子105kg超級の金メダリストのコーチで、世界的に有名な指導者だったコファさんは、1990年代前半にオーストラリアへの留学生だったナウル人選手の才能に惚れ込み、家族でナウルに移住することを決意、以来ナウルを中心に太平洋の島々での重量挙げ選手育成に注力しました。その成果のひとつがニューカレドニアにある近代的なトレーニング施設で、メリー選手もそこで練習を積んでいました。そして徐々に頭角を現したメリー選手は、地域のスポーツ大会ではたくさんメダルを獲得する強豪選手に成長し、東京五輪でも活躍が期待される選手のひとりになりました。

が。
新型コロナの流行です。

メリー選手は練習環境の整ったニューカレドニアでの練習を断念、この1年はソロモン諸島に戻って練習を積んでいます。でも、リフティングベルト、リストラップ、炭酸マグネシウム(滑り止めの粉)など基本的用具が恒常的に不足していて、時には滑り止めの粉の代わりに床の砂を使わなきゃいけないときもあったりして、明らかに地元での練習は困難な状況だそうです。


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「でも、それをいいわけにしたくないです。ソロモン諸島国内でも頑張れば結果は残せる。それを証明するためにぜったい自己ベストを出したいです」
現地からはメリー選手のこんなコメントをもらいました。

ちなみにメリー選手の自己ベストはスナッチ73Kg、クリーン&ジャーク85Kg。
(注:この記録は現地からきたもの。ところがオセアニア重量挙げ連盟のサイトではそれぞれ75kg、90kg。?????。このあたりがよくわからないところですが、現地からもらった記録を応援団では公式記録にします)

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7月15日に日本大使館主催で行われた壮行会にて。 左から二人目がメリー選手、ひとり挟んで右端が女子マラソンシャロン選手

競技は7月26日(月)13:50~です。

Go! Mery! Go!

問題は放送があるかどうか・・・・。

(ソロモン2020応援団 文責:垣永亮平)

男子競泳100m自由形出場、エドガー選手

前回、ソロモン諸島からこれまで参加した競技は、陸上、ウェイトリフティング、柔道、ボクシング、アーチェリーの5つ、と紹介しました。
あれ?
ソロモン諸島は島国なのに、なんで競泳には出場していない?
ソロモン諸島の人たちは島に住んでいるくせに泳ぎが苦手なのか?

そんなことありません。日本の南の島で暮らす子どもたち同様、海と泳ぎは暮らしの一部。もの心ついたら毎日のように海で遊んでいます。当然水泳も達者で、素潜りで深いところまで潜って銛で魚を突いて、なんてみんなフツーにできます。
じゃあなんでそんな得意なはずの種目でオリンピックにまだ出てないのか?
それは、「国内に競泳用のプールがない」からなのです。

ソロモンの競泳選手たちは、普段は海で練習します。そして大会が近づくとホテルのプールを借ります。ホテルのプール、別に競泳用じゃないですが、主な目的は真水で泳ぐことに慣れるためです。聞くと、浮力が違うので全然感覚が違うんだとか。
そんな練習環境なので、競技としての水泳はいまひとつ盛んではなく、これまで地域の大会には出たことがあっても、オリンピックにエントリーすることはありませんでした。

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試合前に選手が借りて練習するプール。カッコイイが全然競泳用ではない(メンダナホテル)


それを変えるきっかけになったひとつが、じつは日本でした。2016年、日本から青年海外協力隊で体育教師として派遣された與那原祥さんは、ソロモン諸島に着任すると競泳の選手たちを指導、選手たちの意識と地元水泳連盟のオリンピック初出場への機運を高めていきました。

沖縄県八重瀬町が五輪ソロモンチームのホストタウンとなり、競泳選手の合宿地に予定されていたのも、元はといえば與那原さんがソロモンにいたときに故郷沖縄との間でいろいろと折衝したことがきっかけでした。その結果、2017年に今回出場予定のエドガーリチャードソン・イロ選手を初めとしたソロモン競泳チームは事前合宿で沖縄を訪れて、ホストタウンの調印式が行われたのです。

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2017年沖縄合宿を行ったソロモン諸島競泳チーム。右から二人目がエドガー


残念ながら新型コロナのせいで、皆が楽しみにしていた八重瀬町での五輪直前合宿は中止となり、出場予定のエドガー選手は現在、他の国の競泳選手たちとタイで合宿中です。そしてチームと合流するのは東京についてからの予定です。

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沖縄での選手たち


ところで、じつは私たちは当初、エドガー選手の出場種目を50m自由形の予定と聞いていたのですが、結局100m自由形でエントリーされました。

え?ターン大丈夫か?タイ合宿で大幅にターン技術が向上したのか?

何しろソロモン諸島国内ではターンの練習なんてほぼできないには等しい状況。だから50mにエントリーするんだろうなぁと勝手に想像していた私は、今回の100m自由形エドガー選手のターンに密かに注目しています。

競技は7月27日(火)19:00~

Go! Edgar! Go!

(文責:ソロモン2020応援団 垣永亮平)

ソロモン諸島とオリンピック

こんにちは。ソロモン2020応援団です。

政府観光局様のブログをお借りしてTOKYO2020に参加するソロモン諸島チーム応援のための記事を書かせていただいています。第二回の今回はソロモン諸島とオリンピックについてご紹介します。

ソロモン諸島が独立したのは1978年。初めてオリンピックに参加したのは1984年のロサンゼルス五輪の時でした。出場したのは陸上男子の100mと800m、そしてウェイトリフティング男子軽量級の3種目。特に男子100mでは優勝したカール・ルイス選手とわずか1.58秒の差で、惜しくも予選敗退でした(すいませんボケました)。以来、毎回2~4名の選手が出場、今回の東京五輪でちょうど10回目の参加になります。

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1984年ロサンゼルス・オリンピック開会式(ソロモン諸島初出場)


これまで出場した競技は、陸上、ウェイトリフティング、柔道、ボクシング、アーチェリーの5競技。正直なところ、オリンピック種目でのソロモン諸島の競技レベルはまだまだ世界トップクラスには至っておらず、これまでの最高位はウェイトリフティングで獲得した12位。ほとんどの場合は「参加することに意義がある」級の水準です。

(ちなみに国民的スポーツはサッカーです。オセアニア地区ではなかなかの強豪で、サッカーではまだワールドカップ出場はありませんが、フットサルとビーチサッカーでは予選を勝ち抜き何度もワールドカップ出場権を獲得しています。今秋開催予定のフットサルワールドカップにもオセアニア代表として2大会連続の出場が決まっています)

サッカーを除くと、いずれの競技団体もそのほとんどが職員給与すら捻出することもできないレベルで、志をもったボランティアたちが手弁当で練習場を手配し、コーチングを行い、競技会の世話をするという形で運営されています。当然、選手たちの練習環境も決して満足のいくものではなく、様々な伝手をたどって海外で練習をしたり競技会に参加したりしています。

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2016年リオデジャネイロ・オリンピック開会式の入場行進


そんな中で今回出場を勝ち取った3選手(女子マラソン、競泳男子100m自由形、ウェイトリフティング女子55kg級)もまた、「目標は自己ベスト記録の更新」といういずれも控えめなところに設定しています。正直なところメダル争いからはかなり遠いところにいますが、自己ベスト記録を出すためには、初めての、言葉も通じない異国で、不安を感じることなく競技に集中してもらうことが大切。

新型コロナ禍の中での大会開催は、選手にとって決して最良の環境とは言えません。ソロモン諸島政府は国内での新型コロナ感染防止のために厳しい渡航規制を敷いており(現在国内感染者は7週間ゼロの状態を維持しています)、選手たちは五輪後に帰国すると3週間隔離施設に閉じ込められ、ほぼ一切の外界とは接触ができない環境に置かれます。それでも三選手とも東京行きを楽しみに練習に励んでいるとのこと。

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今回も出場するシャロン・フィリスア選手の姿も見えます


「東京に行ってよかった」と笑顔で振り返ってもらえるよう、ぜひみんなでソロモン選手団を応援しましょう。

応援Twitterのフォローも大歓迎です。
twitter.com

GO! SOLO! GO!
(ソロモン2020応援団 文責:垣永亮平)

画像出典:YouTube/
https://www.youtube.com/watch?v=qyH7UOXNIJE
https://www.youtube.com/watch?v=N_qXm9HY9Ro

ソロモン諸島からは3人の選手が東京五輪に参加

こんにちは!ソロモン2020応援団と申します!

東京オリンピック開会式まであと1ヶ月になりました。新型コロナ禍で一年延期になってしまいましたが、ソロモン諸島ではワクチン接種が進んでおり、選手たちも来日に向けて意欲的に準備を進めています。

私たちは、そんなソロモン諸島の選手団が、このTOKYO2020でそれぞれの力を最大限発揮して、最高のパフォーマンスを見せることができるよう、選手たちを応援しようと結成したグループです。在日ソロモン人やソロモン諸島ゆかりの日本人有志が2019年暮れに結成しました。団長は日本在住20年を超える在日ソロモン人のアリスタ・レグア。大会自体の1年延期でしばらく活動は休眠状態になっていましたが、今後は大会終了まで、楽しく仲良くソロモン選手団を応援していこうと考えています。そして今日から政府観光局様のブログをお借りして、シリーズでソロモン諸島とオリンピック・パラリンピックの話題を紹介してまいります。どうかよろしくおつき合い下さい。
また、今週、ツイッターアカウントも開設しました。ぜひフォローと拡散をお願いします。
https://twitter.com/gosologo2020
(または「ソロモン2020応援団」で検索)

さて、第一回の今日は、今回ソロモン諸島からオリンピックに参加する3人の選手を簡単に紹介しようと思います。

まず、Edger Richardson (エドガー・リチャードソン)選手。競泳男子100m自由形に出場します。3選手の中で唯一来日経験がある選手です。じつは今回のオリンピックでは沖縄県八重瀬町ソロモン諸島のホストタウンになって下さっており、エドガー選手(ほんとうは「リチャードソン選手」と書くべきでしょうけど、このコラムでは親しみを込めてファーストネームで書きます)は2018年に沖縄に事前合宿に来ているのです。

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エドガー・リチャードソン選手


続いてSharon Firisua(シャロン・フィリスア)選手。札幌で行われる女子マラソンに出場します。3選手の中で唯一五輪出場経験がある選手で、現地からの情報によると3選手の中のリーダー格とのこと。シャロンは既婚者なのですが、ソロモン諸島では女子選手が結婚後も競技生活を続けることはまだまだ一般的ではなく、今回の五輪出場は、シャロン選手の強い意志と周囲のサポートの賜だそうです。シャロン選手のエピソードについてはまた改めてご紹介したいと思っています。

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シャロン・フィリスア選手


そして3人目がMary Kini(メリー・キニ)選手。ウェイトリフティングの女子55kg級に出場します。メリーは3人の中で最後に出場が決まった選手で、現地からの正式連絡は今月に入ってからでした。とはいえ、メリーはオセアニア地区では強豪選手。地域の大会ではいくつものメダルをとっています。コロナ禍で決して十分とは言えない練習環境の中でトレーニングに励んでいますが、自己ベストを出せるようがんばってほしいと期待しています。

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メリー・キニ選手


そんな3人の選手からなるソロモン諸島選手団。
ぜひ注目し、いっしょに応援して下さい。

GO! SOLO! GO!

(ソロモン2020応援団 文責:垣永亮平)