ソロモン諸島政府観光局ブログ

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女子重量挙げ55kg級出場、メリー選手

ソロモン諸島オリンピック選手の紹介、今回は女子重量挙げ55kg級に出場するメリーキニ・リフ選手です。

メリー選手はマライタ島出身の26歳。友だちに誘われてウェイトリフティングの練習に体験参加して重量挙げの魅力にとりつかれ、本格的にトレーニングを積むようになりました。

ウェイトリフティングはソロモン諸島が初めてオリンピックに参加した1984年ロサンゼルス五輪から延べ7名のオリンピアンを輩出している、いわばソロモン諸島では伝統的な競技です。

でも実際は、他の競技同様ソロモン国内ではあまり練習環境が整っているとは言えず、選手たちは練習場所と用具の確保に四苦八苦しています。


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ちょっと話はそれますが、太平洋の島々のウェイトリフティング普及の歴史を語る上で忘れてはいけないのが、現在オセアニアウェイトリフティング連盟会長を務めるポール・コファさん。1984年大会男子105kg超級の金メダリストのコーチで、世界的に有名な指導者だったコファさんは、1990年代前半にオーストラリアへの留学生だったナウル人選手の才能に惚れ込み、家族でナウルに移住することを決意、以来ナウルを中心に太平洋の島々での重量挙げ選手育成に注力しました。その成果のひとつがニューカレドニアにある近代的なトレーニング施設で、メリー選手もそこで練習を積んでいました。そして徐々に頭角を現したメリー選手は、地域のスポーツ大会ではたくさんメダルを獲得する強豪選手に成長し、東京五輪でも活躍が期待される選手のひとりになりました。

が。
新型コロナの流行です。

メリー選手は練習環境の整ったニューカレドニアでの練習を断念、この1年はソロモン諸島に戻って練習を積んでいます。でも、リフティングベルト、リストラップ、炭酸マグネシウム(滑り止めの粉)など基本的用具が恒常的に不足していて、時には滑り止めの粉の代わりに床の砂を使わなきゃいけないときもあったりして、明らかに地元での練習は困難な状況だそうです。


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「でも、それをいいわけにしたくないです。ソロモン諸島国内でも頑張れば結果は残せる。それを証明するためにぜったい自己ベストを出したいです」
現地からはメリー選手のこんなコメントをもらいました。

ちなみにメリー選手の自己ベストはスナッチ73Kg、クリーン&ジャーク85Kg。
(注:この記録は現地からきたもの。ところがオセアニア重量挙げ連盟のサイトではそれぞれ75kg、90kg。?????。このあたりがよくわからないところですが、現地からもらった記録を応援団では公式記録にします)

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7月15日に日本大使館主催で行われた壮行会にて。 左から二人目がメリー選手、ひとり挟んで右端が女子マラソンシャロン選手

競技は7月26日(月)13:50~です。

Go! Mery! Go!

問題は放送があるかどうか・・・・。

(ソロモン2020応援団 文責:垣永亮平)