ソロモン諸島政府観光局ブログ

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ソロモン諸島の国内便:第二弾✈︎

こんにちは。大川良和です。

今回も空の旅の話です。今日は私の体験談を話したいと思います。


舞台はソロモン諸島西部の小さな空港セゲ空港。私はその日、ギゾからホニアラに帰るべく、例の16人乗りツインオッター機に乗っていました。機内はほぼ満席(空席は2~3席ぐらい)。

なのになぜか途中のセゲに着陸したのです。窓から外を見ると、荷物を持ったお客さんが10人ぐらい。

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上空から見たセゲ

え?席ないけど誰か降りるのかな?


・・・・誰も降りませんでした。

 

さあたいへん、オーバーブッキング、席の取り合いです。
どういう経緯かわかりませんが、結局旅行者らしき白人がどうやら優先的に席をもらって機内に乗り込んできたのですが、残されたひとりのおばちゃんはそこで驚くべき行動に出ました。

さあクイズです。おばちゃんの取った行動は次のうちのどれでしょう?
1.「私は飛行機の操縦ができる」とパイロットを降ろして乗り込もうとした
2.「あんた、要らんだろ」と客室乗務員を降ろして乗り込もうとした
3.スキを見て機内に乗り込み、他人の膝に座って2段重ねになり、何食わぬ顔で離陸を待った
4.「あたしを乗せないとたいへんなことになるよ!」といきなり呪いの呪文を唱えはじめた。

前回同様3つは私が考えたインチキ、でもひとつはホントにあった話です。

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ツインオッター機



 

 

 

 

 

 

 

 

さて…気になる正解は…?
正解は4.なわけないです。誰だこんな選択肢を作ったのは。あ、私でした。すみません。

 

本当の正解は、3.「二段重ねになった」でした。


え?いいの?これ?
でもソロモンならアリなのかな?
戸惑った私でしたが、「では離陸します」と客席を見たパイロットが「ん?」と気づきました。

 
「ちょっとちょっとおばちゃん、それダメだから。降りて下さい」
「大丈夫だよ。あたしゃ気にしないよ」
「いや、ベルト締められないし、それ違反だから」

 

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パイロット



結局パイロットは地上係員のオッサンを呼び、オッサンは地元の言葉でなんだかんだなだめすかしておばちゃんを降ろしました。おばちゃん、なんか納得できない風情で降りていきましたが、まあそりゃそうですよね。バスじゃあるまいし。

 

 

その時は、「ソロモンならアリなのかな?」と一瞬思ってしまいました。ソロモンの皆さんごめんなさい。大変失礼いたしました。

 

あ、ちなみにツインオッターには客室乗務員はいません。なので、ライフジャケットや非常口の説明はパイロットがします。


  

(文/大川良和)